魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

婚約を申し込んだ時と……同じ気持ちではない。


そう断言できる。


「前以上にそう思っている」


俺の鈴蘭への気持ちは、日々募っている。


あの時よりもっと、鈴蘭を愛していた。


親父は、俺の答えを聞いて満足げに微笑んだ。


「死んでも守りなさい」


「はい」


たまには敬ってやろうと、俺は静かに頭を下げた。


「あの子はもう、うちの娘よ」


ずいぶん鈴蘭のことを気に入ったらしい。母親があそこまではしゃいでいる姿は、珍しかったしな。


「鈴蘭も、素敵な両親だと言っていた」


「まあ……!」


あからさまに喜んでいる母親に、ファーストレディーがこんなちょろくて大丈夫かと心配になる。