魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「あいつらは揃いも揃って女神教だからねぇ……」


母親の言い方に、疑問を感じる。


「どうしてブランのやつらはそこまで女神を信仰している?」


「元々、昼行性の魔族が繁栄したのは、女神のおかげだと言われているの。今までも、女神の生まれ変わりは必ず昼行性側の魔族と結ばれていたらしいわ」


俺は知らない情報だった。


「女神の能力によって、実際に繁栄してきた……だからこそ、その能力の希少さは昼行性側が一番わかっていたんでしょうね」


なるほどな……。


「今回も、女神の加護にあやかって、トップの座を奪い取ろうとしていたみたいだけど……」


母親が、俺を見て口角を上げる。