魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「校内は安全でしょ? あんたが婚約を発表してからも、まだ婚約者である鈴蘭ちゃんの実名は出ていないわけだし……」


「ああ、マスコミや学外のやつらに狙われる心配はない。ただ……問題は校内の生徒だ」


ある意味、一番厄介な存在。


校内では、SPをつけることは禁止されている。


竜牙のように、同じ学生であれば話は別だが、俺には在校生で信頼できるものは数少ない。


竜牙、百虎、雪兎……鈴蘭に危害を加えないという意味では、百虎の妹も信頼はできるだろう。


校内では、その少数で鈴蘭を守るしかなかった。


「ブランの生徒は特に、鈴蘭を奪うためにこぞって動き出すだろう」