「そうだったの~! それじゃあ、これも食べてみて! 有名なパティシエが作ったチョコなの」
「いいんですかっ……!」
鈴蘭はともかく、母親も子供のようにはしゃいでいる。
ふたりで食べては幸せを噛み締めを繰り返し、その様子は見ていて微笑ましかった。
だが……鈴蘭を母親に取られているようで、少し気に入らない。
「おい、少し落ち着かせてくれ」
隣にいる親父にそう言うと、いつものように呑気に笑っている。
職務中はずっと仏頂面で淡々としているが、家では何も考えていないような間抜けな顔をしている父親だった。
「いいじゃないか、本当の母と娘のようで」
「いいんですかっ……!」
鈴蘭はともかく、母親も子供のようにはしゃいでいる。
ふたりで食べては幸せを噛み締めを繰り返し、その様子は見ていて微笑ましかった。
だが……鈴蘭を母親に取られているようで、少し気に入らない。
「おい、少し落ち着かせてくれ」
隣にいる親父にそう言うと、いつものように呑気に笑っている。
職務中はずっと仏頂面で淡々としているが、家では何も考えていないような間抜けな顔をしている父親だった。
「いいじゃないか、本当の母と娘のようで」

