魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

星蘭が言っていたように、いつか黒闇神に乗り換えるつもりで、俺を踏み台にしようとしていたんだと。


なんだ、この現実は……。


俺との婚約がバレた後、鈴蘭は自宅で星蘭と母親に問い詰められていた。


『あんたまさか、ルイス様のこと好きだなんて言わないわよね?』


一瞬びくりと視界が揺れたのがわかる。


鈴蘭は、何も言い返さずに視線を逸らした。


その行動に……胸がえぐられるような痛みが走った。


『あたしが最初に狙ってたのに……!!』


『星蘭のおかげで入学できたのに、星蘭の邪魔をするなんて……どこまでも卑しい子ね!!』


鈴蘭の母親は、鈴蘭の髪を鷲づかみにして床に叩きつけた。