魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「ごめんなさい……そ、その、こんなに温かく、迎えていただけると、思っていなくて……」


私みたいな人間を……家族だって言って受け入れてくれるご両親が、この世にいるなんて……。


「ありがとう、ございます……っ」


嬉しい……本当に、嬉しい……。


「鈴蘭……」


夜明さんが、ぽんっと優しく頭を撫でてくれた。


「ふふっ、お礼を言うのはあたしたちのほうよ」


お母さんも、涙を拭うように私の頬に手を添えてくれる。


「まさか夜明が相手を見つけてくれるなんて……今でも夢みたい。それに、相手が鈴蘭ちゃんのような素敵な子で本当に嬉しいの」


素敵なのは、お母さんたちのほうだ。