魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

確かに、私は夜明さんと婚約関係になったから、もし結婚をしたら書類上は家族関係になる。


だけど……そんな……いいの、かな。


私が、こんなに素敵な家族の中に……入っても……。


幸せそうな、お母さんとお父さんと星蘭の姿を思い出した。


私には……無理だと思ってたのに……。


お母さんたちが、私を見て目を見開いているのがわかった。


それを見て、自分が涙を流していたことに気づく。


「す、すみませんっ……あの……」


ど、どうしようっ……。


「あら……! どうしたの……!?」


急に泣き出したら、皆さんのことを困らせてしまうのに……。


涙が、どうしても止まらない……。