魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「ブランであれだけ目撃されたので、もう耳に入っているかもしれませんが……おふたりとも鈴蘭様が来てくださると知って一目散に帰宅されたでしょうから、情報もまだ入っていない可能性が高いですね」


「だろうな。会ってから話す。鈴蘭、行こうか」


私はこくりと頷いて、夜明さんたちについていった。


 


「「「「おかえりなさいませ、夜明様」」」」


わっ……。


まるで小説のワンシーンのように、ずらりと並んでいるお手伝いさんたちが一斉に頭を下げていた。


す、すごい……。


夜明さんは足を止めることもなく、家の中に入っていく。


外観も豪華だったけど……内装も規格外だ……。