魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

そんなの、当たり前だ。司空さんは、夜明さんの従者で、夜明さんの幸せを願ってる。


まだ夜明さんと出会って、長い月日が経ったわけではないけど……ふたりの信頼関係は、十分伝わっていた。


だから、司空さんが反対するのは当然。


「噂通りの女性なら、夜明にはふさわしくないと言いました。鈴蘭様はそんな人間ではないと言った夜明に対して、わたしは何度も騙されるなと説得したんです」


「……」


「あなたの……鈴蘭様のことを疑っていました。……本当に、申し訳ありません」


司空さんは、そう言って頭を深く下げた。


「司空さんって……もしかして、すごく天然ですか?」


「……はい?」