魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「能力をたくさん使うと……体調が悪くなるんですか?」


「そうですね。ただ、体調がというより、疲労感が溜まって休息が必要になるだけですので問題ありません」


なるほど……。


とりあえず、体調不良ってことではなさそうで安心した……。


「普通、複数人に対して能力を使う場合……できてせいぜい数人くらいなんです」


「え? でも、あの場には200人は……」


「ええ。だから夜明は魔族界でも、“最強”だと言われているんです。能力量も、技術も桁違いなので」


その言葉に、ゾッとするほど驚いた。


私は何も知らなかったけど……そんなとんでもない能力を使ってくれていたんだ……。