そう思って夜明さんを見た時、私は様子がおかしいことに気づいた。
「……夜明さん?」
なんだか……顔が、青い?
「ん……?」
「顔色が悪いです……だ、大丈夫ですか……?」
やっぱり、体調が悪かったのかなっ……?
相当辛いのか、眉間にシワが寄っている。
「平気だ……心配しなくて、いい」
全然平気そうじゃないっ……。
「司空さん、夜明さんがっ……」
心配になって、助手席に乗っている司空さんに声をかけた。
「……そういえば、ブランの食堂で居合わせた生徒全員に記憶を共有したそうですね」
司空さんは驚いた様子はなく、むしろ呆れているように見えた。

