魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

『ちょっと!! あんたあたしの宿題やってないでしょ!!︎』


『あ……ご、ごめんね、忘れてた……』


『ごめんで済むはずないでしょ!! あんたのせいで恥をかいたのよ!!』


あろうことか、鈴蘭に教科書を投げつけた星蘭。


到底、実の姉にすることとは思えない。


というか、これはれっきとした暴力だ。


……こいつの成績が悪いのは、宿題すらも鈴蘭に押し付けていたからか。


全て納得がいった。


『ご、ごめんなさい、星蘭……』


『うるさい!!』


『……っ』


今度はカバンを投げつけられ、鈴蘭は床に転んでしまった。


『次に忘れたら……ただじゃおかないからね』


なんだ、これは……。