魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「実は……さっき、夜明さんへの気持ちを自覚して、体に変化が起こったみたいなんです」


……ん?


「そうだったのか……?」


「右藤さんが……女神の力は、真実の愛を手に入れた時に目覚めると……」


俺は女神の力にあやかろうとは考えたこともなかったため、女神について調べたことがなかった。


力が目覚めることに、そんな条件があったとは……。


真実の愛……。


白神と婚約した時は、それが目覚めなかったということは……鈴蘭は本当に、心の底から俺を好いてくれたということか……?


俺の愛も……伝わっていると思ってもいいのか……。


「そうか……そうか」


噛みしめるように二度つぶやく。