魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「信用できなかったら、私の記憶を見ていただいても構いません。……あっ……で、でも、記憶を見たところで、感情はわかりませんよね……ごめんなさい」


「……信じる」


「え?」


「お前の言うことなら、全て信じると言っただろ」


そんな表情を見せられたら……これ以上疑うのも失礼だ。


もとより、鈴蘭のことは信じている。ただ……この現実が、受け入れられなかっただけだ。


こんなにも愛おしくてどうしようもない相手が……俺のことを同じように想ってくれていた。


それだけで、俺は天にも昇る気持ちだった。


「なあ、頼む。もう一度言ってくれ」


まだ、全然実感は湧かない。