携帯を開くと、そこには一件のメッセージ。
送り主は、悠だった。

ソファに座り直し深呼吸をしてから、トーク画面を開く私。



『もう一度、ちゃんと会って話したい。謝りたいんだ』



”復縁”という言葉がよぎるようなメッセージ。


会ってなにを話すの?

謝りたいってなにを謝るの?


私は携帯を抱きしめるかのように泣いた。


悠……っ。

本当は、返信したい。

『私もごめんね。新しい彼氏って嘘なの』って、送りたかった。

だけど、それはもう許されないことだから。

どんなに謝ったところで現状が変わるわけじゃないから。

出逢った頃のように、笑顔の絶えない日々に戻れるわけじゃないから。

今更、メッセージを送ったって遅いんだよ……。


それに、悠のことだから。

『寂しい思いばかりさせてごめん』とか言うんだろうな。

それは違うんだよ。

そうじゃないんだよ。

確かに寂しかったよ。


寂しくて、寂しくて仕方がなかったけど、それでも悠のこと大好きで愛していたんだよ。

大好きだから寂しく感じちゃうんだよ。