バット君は校庭で野球をしている子供たちを見つけると、元気よく叫びました。

「僕たちも仲間に入れて」

すると、今度はバット君たちに気づいた男の子が仲間に言いました。

「おーい。みんな、こんな所に道具が落ちてるよ。今日はこれを使って野球しよう」

バット君たちは生まれて初めて野球をしました。

もちろん道具としてね。

子供たちもバット君たちに命があるなんて、思ってもみなかったのです。

おまけに初めてのことだったので、バット君たちは失敗ばかりして、子供たちをすごく怒らせてしまいました。