泡沫の夢の中で、一寸先の幸せを。【完】


お母さんと話をして、ケーキを食べ終えて。
寝る支度をして部屋へと向かった私は机の上に置かれている日記帳を手に取った。

昔は書いていた日記も虚しくなるという理由で今はもう書いていない。

彼との事を書き綴ってみるのもアリだと思ったけど、まだ私にはそうする勇気がない。

実際に日記をつけていた日々はもう忘れてしまったけれど、こんな風に今でも日記として記憶を残しておく事に抵抗を感じるのはその日々が凄く辛かった証でもあるだろう。

忘れてしまうのを分かっていて日々を書き綴っていくのは寂しくて虚しい行為だ。

だけど来週彼に会った時に困らない為に友達が出来た事だけを記す。

ベッドに入り目を瞑ればすぐに眠りにつく事が出来た。

失われていく毎日の中で、久しぶりに私が友達という存在を得た日だった。