月曜日の朝、ドアの前で彩乃という名前を口にして呼び方に悩む。
彩乃なのか、彩乃ちゃんなのか。
正解は彩乃だった。
彩乃は今日も朝練というものに行くらしく私よりも早く家を出る。
「行ってきます」と挨拶をした彩乃は一度も私の方を見る事はなかった。
記憶にはないけれどこれが私の日常なのだろう。そう思ってスマートフォンの地図アプリを起動させて家を出る。
ナビの通りに道を進み登校しながら、髪を靡かせる海の風に気分が上を向いた。
私、妹に嫌われているんだ⋯。
そりゃあそうだよね、当たり前だ。と納得しているつもりでも、悲しい事は悲しくて。煌めく海を眺めながらそれを誤魔化した。



