スキナダケ

「へぇー。この子が?マジで女じゃん」

一番身長の大きい金髪の男がハナに顔を近付けてニヤニヤと嫌な笑い方をした。
煙草臭かった。

「思ったよりおっきいけど顔は最高だな」

茶髪の男の視線がジロジロとハナの顔から体を行ったり来たりしてる。

「でしょ。言った通りでしょ」

得意げなお姉さんの口調と、さっきよりも高揚感に満ちた声に、毒薬を握ってちょっとアガッてたハナのテンションがスッと冷えていく。

「これマジでいいの?ヤッちゃって」

黒髪短髪の男は無遠慮にハナの髪を掴んだ。
触れる、とかじゃない。
結構力を入れられたからウィッグがズレて、せっかく夕海がやってくれたのに萎えた。

イライラしたから自分でウィッグを掴んで外した。

「ははっ、地毛はショートなんだぁー。それも可愛いね」

お姉さんが嬉しそうにハナを見てる。