スキナダケ

ポケットの中で電子音が鳴った。

スマホを取り出してアラームを止める。
もう一回右のポケットにスマホを突っ込んで、左のポケットから薄紙に包んだカプセル状の薬を取り出した。

「始めよっか」

「…」

「今日はさ、毒、試してみたいんだよね。どうやって死んでいくのか興味あって。その第一号に選んであげたんだよ。うれしい?」

お姉さんは何が楽しいのか相変わらず笑顔を貼り付けている。

死を目的に繋がった関係じゃなかったら、ちょっと不気味だった。

「ハナちゃん、その前にさ、私の友達紹介してもいい?」

「…友達?」

「うん」