「ハナちゃん?まだ居たの」

夕海が二階から下りてきた。
心配そうにハナを見てる。

「どうしたの?具合悪い?」

「ううん。ちょっとチェックしてただけ。」

「髪の毛気に入らない?やり直そうか?」

「いや、可愛いよ。すごく」

「そっか」

夕海がハナに体を寄せて、ちょっと背伸びしてキスをした。
ハナは多分、夏休み中にもう少し背が伸びると思う。

「ねぇ、ハナちゃんが帰ってきたら、シようよ」

「ん?」

「その格好のハナちゃんとシたい」

「ん…」

普通じゃない。
夕海も、そんなことに安心するハナも。

このままハナにだけ夢中になって依存して、夕海もダメになっちゃえばいい。
そしたらハナだけがずっとずーっと、夕海を守って愛してあげるのに。

世界でたった一人。
夕海だけを。