スキナダケ

その日会った女の子を「イチ」とする。
ハナにとっての記念すべき一人目。

前回の子は…ゼロ、とでも言っておこうかな。
ハナの人生にきっかけをくれた子として、一応歴史には残してあげよう。

イチは、ハナに制服を着てきて欲しいと指定した。
制服なんて着て行ったらこれが事件化した時に人の印象に残りやすい。

厄介だなって思ったけれど、でも事件化しない自信もあった。

ハナのお父さんはあんまり「良くない」お仕事をしていて、警察の上層部とも繋がってる。
「助け合いだよ」っていうのがお父さんの口癖だった。

ハナに何か起こってしまっても、きっと助け合ってくれるだろうって思ったから。