…なんか先輩から一方的にやられてばっかだな。


 今までの私は緊張で何もできなかった。


 …でも、今の私は違う。先輩の彼女だ。


 私ばっかりドキドキするのは許せない。


 …先輩、覚悟してくださいね?


 私は先輩の腕の中でくるりと反転し、先輩と向かい合うような形になった。


「えっ、小桃?」


 先輩が驚いたような声を上げる。


 私はそんな先輩にお構いなしに、先輩にぎゅっと抱きつき、その胸に顔をうずめた。