「小桃、ごめん」
屋上に着いて、膝枕をした時と同じ場所に座った私たち。
そして榛名先輩が最初に放った言葉がそれだった。
「…なんで謝るんですか」
白樺先輩と付き合うから?もう私と一緒にいたくないから?
いろいろな嫌な予想が頭を駆け巡るが、先輩が言ってくれた言葉だけを信じようと、先輩の声に耳を傾けた。
「…この前、ハンカチを返しに俺のクラスまで来てくれたんだよね」
…桐生先輩が言ったのかな。
私はゆっくりとうなずいた。
「その時、俺と絵梨花がいるところを見たって聞いた」
…そう、その時の榛名先輩と白樺先輩のやり取りを見て、私の心は傷ついたんだ。
「…本当にごめん。俺は小桃だけが大切なのに、その小桃に辛い思いをさせた」
私の目を真っ直ぐに見つめながら、ゆっくりと言葉を選びながら話してくれる先輩。



