「蒼葉くーん、どこー?」 「水樹ー!」 保健室の扉の向こうから、複数人の足音と、たくさんの女の子の声が聞こえてきた。 あおば…みずき? 私はゆっくりとそこにいる男の子の方に顔を向けて、 「…なんか、探されてません?」 と言った。 すると水樹くんは少し肩をすくめて、 「…はい」 と言った。 その時の水樹くんの表情から、結構困ってるように見えた。