恋人は幽霊

「それなんですか?」
なんだかオシャレな料理を作っている。
「サーモンとアボカドのアヒージョ」
「なんでそんなに料理ができるの?」
「一応調理師免許持ってるからね、役立たずで死んじゃったけど」
「そうなのね」
陸がいつどんなふうに亡くなったのかは知らない。
聞いてはいけない気がした。
陸が自分から話してくるのを待つ事にした。
「はい、お待たせ~」
陸が手際よく料理をしてリビングへ運んでいる。
シャンパンもある。
激安価格のお店で1000円もしないシャンパンだ。こんな安いシャンパン美味しいのかな。