恋人は幽霊

どうせ終わるなら少しでも陸と過ごしたい。
夢香はそんな風に思っていた。
「みっくんお世話になりました」
「全然だよ、夢香がいなくなると俺は寂しいけどな」
「ずっとここに居るわけにもいかないもの」
「わかった、気をつけてな」
「ありがとう」
夢香はみっくんの家を出た。
陸とまた一緒に暮らせる。
嬉しくて仕方なかった。
「陸ただいま」
玄関を開けて陸に呼びかける。
すぐに陸が来て「夢香おかえり」
陸は夢香を抱きしめた。
「帰ってきてくれてありがとう」
「当たり前じゃない、ここは私の家でもあるのよ」