恋人は幽霊

「夢香が捕まったら僕はどうしたらいいんだ」
「陸はずっとここにいていいのよ」
「夢香がいないのにいても意味がないよ」
陸は自分の為に夢香がしてくれたと思うと、泣けてきた。
そんなにも夢香は陸を思っているのかと。
「私は捕まらないわ」
「どうして?」
「証拠もないし」
「でもみっくんって男は夢香と僕のことを知っている。あいつが僕らのことを話すんじゃないか?」
「話されたって、私は知らないって言うから。警察にも私は陸のことを知らないと言ったのよ、警察が陸の存在に気付く訳ないし」