「わたし、玲美さんがうらやましいです」
お酒の力は借りていない。夜の空気と、月の光が言わせた言葉だろうか。
どうして、と促すような彼のまなざし。
「誠実に愛されて、そんな方と添い遂げられるって素敵なことだなって」
そうだな、と五嶋さんが静かにつぶやく。
「だから俺も、実際に会ってみたくなったんだ。泉さんご夫妻に」
五嶋さんも、同じような想いを———
気づけば私たちは、互いの手を求め、しっかり結び合っていた。
早川美緒さん。と彼がささやく。
初めてわたしの名を呼んでくれた。彼を見上げる。
「連絡先を訊いていいかな? 今度一緒に行きたいお店があるんだ」
返事に迷いなんかない。
「よろこんで」
始まる。想いあふれ出す。
彼と歩く、その先へ———
【完】
お酒の力は借りていない。夜の空気と、月の光が言わせた言葉だろうか。
どうして、と促すような彼のまなざし。
「誠実に愛されて、そんな方と添い遂げられるって素敵なことだなって」
そうだな、と五嶋さんが静かにつぶやく。
「だから俺も、実際に会ってみたくなったんだ。泉さんご夫妻に」
五嶋さんも、同じような想いを———
気づけば私たちは、互いの手を求め、しっかり結び合っていた。
早川美緒さん。と彼がささやく。
初めてわたしの名を呼んでくれた。彼を見上げる。
「連絡先を訊いていいかな? 今度一緒に行きたいお店があるんだ」
返事に迷いなんかない。
「よろこんで」
始まる。想いあふれ出す。
彼と歩く、その先へ———
【完】



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)