僕は、そうだな…と五嶋さんが逡巡するように足取りが遅くなった。
「以前もこのあたりに現場調査で来たことがあって、美味い寿司屋を知ってるから、そこにでも寄ろうかと…」
もの問いたげな視線が投げられる。
駆け引きなんて思いつくわけもなく、わたしはその言葉に飛びついた。
「よかったらご一緒したいです」
五嶋さんとならファミレスでもファーストフード店でもかまわない。
「業務外だから、強制じゃないよ」
確認するように彼が言う。
「ぜひ、行ってみたいです」
ぴょんと足が小さく跳ねてしまう。
「ちょっと歩くけど、腹ごしらえには丁度いいかな」
五嶋さんが駅とは違う方向に足を向けて歩き出す。
現場調査に行くと、その近くの美味しい店を見つけるのが小さな楽しみだと、道々話してくれた。
ガイドブックには載っていない、安くて美味しい店は、案外こういった住宅街にあるのだとか。
「飲食店に限らずだけど、店舗を構えているといちばんコストがかかるのが家賃だ。
だからオーナーの持ち家で、ずっとその場所で商売を営んでいる、できれば家族経営の店がいい。
長く近所の人に愛されて続いているような店」
これから行くお寿司屋さんも、そんな穴場店の一つだという。
「以前もこのあたりに現場調査で来たことがあって、美味い寿司屋を知ってるから、そこにでも寄ろうかと…」
もの問いたげな視線が投げられる。
駆け引きなんて思いつくわけもなく、わたしはその言葉に飛びついた。
「よかったらご一緒したいです」
五嶋さんとならファミレスでもファーストフード店でもかまわない。
「業務外だから、強制じゃないよ」
確認するように彼が言う。
「ぜひ、行ってみたいです」
ぴょんと足が小さく跳ねてしまう。
「ちょっと歩くけど、腹ごしらえには丁度いいかな」
五嶋さんが駅とは違う方向に足を向けて歩き出す。
現場調査に行くと、その近くの美味しい店を見つけるのが小さな楽しみだと、道々話してくれた。
ガイドブックには載っていない、安くて美味しい店は、案外こういった住宅街にあるのだとか。
「飲食店に限らずだけど、店舗を構えているといちばんコストがかかるのが家賃だ。
だからオーナーの持ち家で、ずっとその場所で商売を営んでいる、できれば家族経営の店がいい。
長く近所の人に愛されて続いているような店」
これから行くお寿司屋さんも、そんな穴場店の一つだという。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)