零が緊張したように訊ね、萌花は首を傾げている。華恋は大きく息を吐いてから、笑顔で二人に伝える。

「女の子だそうです」

「女の子!萌花、お腹の中にいるのは妹なんだって」

零が萌花に伝えると、萌花も「やった〜!」とはしゃぐ。一緒におままごとをしたり、着せ替え人形で遊びたいようだ。

桜が降る街に住む、どこにでもいる幸せな家族の物語は続いていく。