「速人か、久しぶりだな?」
彼は俺たちの後輩で慕ってくれていた。
店にもよく顔を出したりしてくれたが、仕事が忙しくて最近はあまりきてくれてなかった。

「優晴先輩に話あって…。
俊兄から美玲のこときいて、俺彼女に気持ち伝えました。
でも、あいつはまだ優晴先輩のこと好きだと思います。

今度ここへ連れてくるので本当の気持ち話してあげてくれませんか?」

「速人、お前美玲のこと好きなんだろ。
だったら…」
俺の言葉を遮って

「俺じゃダメなんです。
美玲は優晴先輩じゃないと…。
だから、彼女のためにお願いに来ました。」

と頭を下げる速人。
こいつがどんな気持ちで俺のところに来たのかひしひし感じる。