物珍しい建物と町並み、そして壮大な景色に、わたしはキョロキョロと世話しなく視線を動かした。

先ほどまでいた場所はやはり闘技場だったらしく、国の警備隊の人たちが力を磨き合う場所なのだそうだ。


闘技場は城の直ぐ横にあった。
隣接する城はレンガと石造り。まるで古城だ。背後には山を背負い、深緑のツタが這う。

闘技場と城の間には河があった。城はぐるりと河で囲まれ、その河は橋を渡りきるとそこが入口だ。丸太のようなカンヌキを外し、数人で滑車を使いゆっくりと扉を動かすと、木製の大きな扉がギギギと音を立て上へと浮いて開いた。映画でも観ているようだ。


「すご……」


町並みは全体的に中世ヨーロッパのようなイメージなのに、みんなの服装は和服みたいだった。祭りのはっぴと着物の中間のようなデザインだ。

着物の襟部分はみんな花や幾何学模様、市松模様など派手で様々だ。モモヒキにさらしを巻いていて、なんとなく見ていると、その上に、はんてんのような形状の特攻服を羽織っている人たちが、ノーティ・ワンの警備隊らしい。

そのいくつもある警備隊を統括しているのが一番強いとされる総長、つまりカウルである。
カウルは警備隊長兼、ノーティ・ワンという国の国王みたいなものだそうだ。

そして、争いが起こったときに最前線に一番最初に駆けてゆくのが特攻隊長である、青髪のラジ。特攻隊という主に戦いに秀でた人たちをまとめている。

そして隣国の情報などを探ったり、国内の情勢を把握したりするのが諜報部隊であり、それを仕切っているのは赤髪のフェンであった。

これは城まで戻る途中に、カウルが教えてくれたことである。