「出雲くん! どういうことなの!?」

 放課後、中学生になってからは、初めて一緒に帰る道すがら、私は出雲くんを問い詰めることになる。

「どういうことって……言葉通りだけど」

 なのに出雲くんはしれっとしている。

 昼休みに言われた通り、下校時間になるなり出雲くんは私のクラスへやってきた。

 なんとなく想像していたけれど、そこでもまた「羽奈は俺の彼女」宣言が繰り広げられて、私はもう一度くらくらする思いを味わった。

 その気持ちをやっと疑問としてぶつけられたわけだけど、やはり出雲くんには効かないのだった。

「だって彼女になったのはほんとだろ。それならこそこそ付き合うより、宣言して堂々としてたほうがいいと思って」

 駅までの道をゆっくり歩きながら言う出雲くん。

 ちょっと思考がぶっとびすぎでは!?

 なんて私は心の中で頭を抱えてしまった。