はぁ、と小さなため息も共に。

「雷やむまで待つつもりかよ」

 指摘の通り。

 せめて雷が少し遠くなるまで、テレビを見ていようと思ったのだ。

 リビングは雨戸を閉めたから音が小さいけど、私の部屋は雨戸がない。だから音が直接聞こえてしまう。

 でもだいぶ格好が悪い理由だ。

 私はつい声を上げていた。

「だって、誰かといれば怖くないって言ったのは出雲くんだよ!?」

 夕ご飯前にそう言っていたではないか。

 だからその通りにしているだけ。

 というのは立派な理由になるかと言ったのだけど、出雲くんは一応、納得はできるという声になった。

「ああ……まぁ、それもそうか。じゃあ」

 頭に手をやり、髪をくしゃくしゃとやる。

 でも「じゃあ」と続いたので、私はどきっとした。

 まさか部屋に帰られてしまうのだろうか?

 それはちょっと不安になる……。

 思ったのに、出雲くんが言ったことは違っていた。

 私がぽかんとしてしまうような、意外過ぎること。

「一緒に寝るか?」