皿をテーブルに置いてキッチンに戻る前に私もポケットからスマホを出してカメラを向ける。もちろんレンズはキッチンに立つ佑真の背中を捉えていた。
やり返してやる……と意気込んで画面をタップした。
____カシャ
音が鳴ったけど彼は聞こえなかったのかそのままコンロで加熱しているスープ鍋の蓋を開けて覗いていた。
上がる蒸気が思った以上に多く扱った様子で顰めっ面をしていて静かに笑う。
この幸せが永遠に続いてほしい。スマホの写真アプリを開くと何もなかったはずのそこには少しづつ佑真との思い出で埋まっていた。
はじめて作ったサンドウィッチはそれはそれは美味しかった。加えて彼の作ったスープも。大量にあったサンドウィッチたちは私が余した分も含め佑真が全て平らげ、皿はすっかり面が見えている。
「楽しかったですか?」
佑真はテーブルに肘をかけ顔をその上に乗せ、目を細めながら聞いてきた。
「……また、一緒に料理したい」
言って無駄なことはない。言葉にしないと伝わらないことがある。彼が教えてくれたこと。
「ははっ!!もちろん」
いつか夢のような日々が消え去ろうとした時にこの愛しい日々の思い出までどうか私から奪わないで。そう心の底から願うのだった。
やり返してやる……と意気込んで画面をタップした。
____カシャ
音が鳴ったけど彼は聞こえなかったのかそのままコンロで加熱しているスープ鍋の蓋を開けて覗いていた。
上がる蒸気が思った以上に多く扱った様子で顰めっ面をしていて静かに笑う。
この幸せが永遠に続いてほしい。スマホの写真アプリを開くと何もなかったはずのそこには少しづつ佑真との思い出で埋まっていた。
はじめて作ったサンドウィッチはそれはそれは美味しかった。加えて彼の作ったスープも。大量にあったサンドウィッチたちは私が余した分も含め佑真が全て平らげ、皿はすっかり面が見えている。
「楽しかったですか?」
佑真はテーブルに肘をかけ顔をその上に乗せ、目を細めながら聞いてきた。
「……また、一緒に料理したい」
言って無駄なことはない。言葉にしないと伝わらないことがある。彼が教えてくれたこと。
「ははっ!!もちろん」
いつか夢のような日々が消え去ろうとした時にこの愛しい日々の思い出までどうか私から奪わないで。そう心の底から願うのだった。



