立とうと中腰になっていた彼は私に目線を合わせる。
「波瑠さん、スマホ持ってますよね?」
「うん」
「これ、俺の番号です。いつでもいいからかけてきてよ」
彼のスマホに写っている電話番号を私用のスマホに登録する。
〜〜♪
「あっ」
間違って発信をタップしてしまい、佑真のスマホが鳴り出す。彼はスマホを指差し耳に当てるよう私に促した。行動の意味が分からなくて疑問に思いながらもスマホを耳に当てる。
『…次はちゃんと迎えに来るね』
さっきよりも近くに聞こえそれでいていつもより低い声。耳が、顔が熱い。
なんと返せばいいのかわからなくて頷いてみせる。途端に通話は切れた。
「そんなかわいい反応しても通話じゃわかんないからちゃんと言葉にしてよ、俺との約束。ねっ?」
佑真が出した小指に私もおずおずと小指を絡める。彼と触れているところから熱が伝わって次第に全身が熱くなる。
「……やくそく」
佑真が百合の宮を出ていった後もその熱はなかなか冷めなかった。連絡先に新しく追加された彼の名前が、通話履歴が他の人とは比べ物にならないほどに特別なものに感じてやまなかった。
「波瑠さん、スマホ持ってますよね?」
「うん」
「これ、俺の番号です。いつでもいいからかけてきてよ」
彼のスマホに写っている電話番号を私用のスマホに登録する。
〜〜♪
「あっ」
間違って発信をタップしてしまい、佑真のスマホが鳴り出す。彼はスマホを指差し耳に当てるよう私に促した。行動の意味が分からなくて疑問に思いながらもスマホを耳に当てる。
『…次はちゃんと迎えに来るね』
さっきよりも近くに聞こえそれでいていつもより低い声。耳が、顔が熱い。
なんと返せばいいのかわからなくて頷いてみせる。途端に通話は切れた。
「そんなかわいい反応しても通話じゃわかんないからちゃんと言葉にしてよ、俺との約束。ねっ?」
佑真が出した小指に私もおずおずと小指を絡める。彼と触れているところから熱が伝わって次第に全身が熱くなる。
「……やくそく」
佑真が百合の宮を出ていった後もその熱はなかなか冷めなかった。連絡先に新しく追加された彼の名前が、通話履歴が他の人とは比べ物にならないほどに特別なものに感じてやまなかった。



