あれは、高校生になったばかりの頃。

家族ぐるみでバーベキューをしていた時、ヒロくんが唐突に大真面目な顔で

「あの、前から言おうと思ってましたが…。由利ちゃんと結婚前提のお付き合いを認めて戴けますか?一生、大事にします!」

と、私の“両親に”向かって唐突に告白するから、こちらはギョッとして、飲みかけのミネラルウォーターを吹き出してしまった。

まだ15なのに、結婚前提って!

両親は、ヒロくんになら喜んで貰って欲しいと笑っていて、ヒロくんのご両親もまた、由利ちゃんなら大歓迎だと、なんだかもう…当事者の筈の私をよそに、かなり盛り上がっていた。

ヒロくん、そういうところがちょっと、天然というか、読めないというか…。

しかも、告白する相手が私じゃなくて、両親!?と突っ込みたくもなる。

まぁ…そのほうが、本気度の高さを感じられると言えなくもないが。