「由利ちゃん」

「ん?」

「本当は今すぐにでもキスしたいんだけど…。バイト中だし、未来の兄上に幻滅されたくない。バイト終わってシャワー浴びたら、お邪魔するね」

「はいはい」

素っ気なくそう言って、背中を向けて家に帰ったけれど、それは、紅くなった顔を見られたくなかったから。

全く…いつもこんな風に振り回されてしまって、何だか口惜しい!