あれからしばらく香織ちゃんはお店にも来なくなった。なんとなく距離ができ始めているのを感じてはいたけど、信じたくなくって、現実を見ないよう余計に僕も香織ちゃんと距離を置いてしまっていた。
恋ってあっという間なんだなと思った。

言われなきゃ何も気づかなかった僕が情けなくって、嫌いになった。

香織ちゃんの高校の卒業式の日、僕はサヨナラを告げられた。