「正直、この人毎日いるなーとか思われてたらどうしようかと思ってたんだ」
「あ、なるほど……」
まあ、それは私も思ってんだけどね。
「離婚してから一人で、自炊もしてなかったからさ……お弁当が俺の栄養バランスを整えてくれてるんだ」
「そうだったんですね」
そっか。離婚してから一人だから、ずっとお弁当だったんだ……。
「まともに料理してこなかったから、ちゃんと料理しないとダメなのは分かってるんだけどね。やっぱりどうもやる気が起きないというか……」
冬馬さんのそういう所も可愛いなって思えた。
「だから毎日お弁当なんですね」
「そう。安くて美味しいし、大盛り無料だしね。おじさんにはすごくありがたいよ」
そんな冬馬さんに、私は「おじさんじゃありませんってば」と言い返す。
「ありがとう。おじさんじゃありませんって言ってもらえるだけで、俺は嬉しいよ」
「だって冬馬さんは、素敵な人ですよ?」
「美央も、素敵な人だよ。本当に」
私は冬馬さんに「ありがとうございます」とお礼を伝える。
「美央、今度はプライベートで遊びに行こうか。映画とか」
「はい。ぜひ」
年の差なんて関係ない。だってこの人が好きだから。
【完結】



