【完結】私は全力であなたに夢中です!



「は、はいっ……!」
 
 ラストスパートの追い込みを掛けられながも、必死で耐えて、ようやくトレーニングは終了した。

「はあ、はあ……」

 つ、疲れた……。あ、足が痛い!

「お疲れ様でした、柿川さん」

「お、お疲れ様、でした……」

「大丈夫ですか?」

 だ、大丈夫じゃない! 普段全然運動しない私にとって、こんなトレーニングは地獄そのものだ。
 しかし冬馬さんという恋の相手がトレーナーということもあり、必須で頑張っている。

「な、なんとか……」

「よく頑張りましたね。だいぶこれで基礎代謝も上がりますよ、きっと」

 だ、だといいんだけど……。

 さすがにここまでして効果がなかったら、ある意味ショックすぎる……!

「はあ……はあ……。疲れた……」

「はい、どうぞ。運動の後はしっかり水分補給してくださいね」

 冬馬さんは私に、冷えているスポーツドリンクを渡してくれる。

「あ、ありがとうございます」

 スポーツドリンクを口にするだけで、生き返る気がした。

「汗をかいて水分が失われているので、しっかり飲んでくださいね」

「わ、分かりました」

 運動の後のスポーツドリンクって、美味しい……。