【完結】私は全力であなたに夢中です!



 と言われても、何を頑張ればいいの!?

「応援してるから!」

「は、は、はいっ」

 ぷ、プレッシャーすぎる……!!




✱ ✱ ✱



「柿川さん、こんにちは」

「冬馬さん!こ、こんにちは」
 
 そしてお店が休みの日、私はまた冬馬さんの働くジムに来ていた。

「あれから腰の調子はどうですか?」

「はい。前よりも軽やかになった気がします」

「そうですか。良かったですね」

 これも冬馬さんの指導のおかげだ。ありがたい。

「冬馬さんのおかげです」

「いえ、俺は大したことしてませんよ」

 そうやって謙遜する所も、冬馬さんらしいと言えばらしい。
 
「さ、今日もトレーニングしましょうか。続けていけば、肩こりの予防にもなりますよ」

「はい」

 肩こり、気になるよね……!

「じゃあまずは、基本の準備運動からですね」

「はい」

 トレーニングメニューは結構キツイと感じるけど、冬馬さんがいるとちょっとだけ頑張れる気がする。
 恋の効果って……すごい。

「さ、準備運動出来ましたね。まずはランニングマシーンを使いましょうか」

「はい」

 ランニングマシーンのコンベアベルトの上に立ち、電源を起動する。