先生、優しくしないで

しゃくり上げながら謝る有紗の頭を、ウィリアムは優しく撫でる。それは側から見れば、生徒を慰める先生の姿だ。だが、ウィリアムの目には、一人の女性に対する愛情がある。

「有紗……」

「私ッ!私も、ウィリアム先生のことが好きです。ずっと前から、好きです」

有紗は手を伸ばし、ウィリアムに抱き付く。両想いがこんなにも幸せで、こんなにも嬉しいことなのだと、生まれて初めて知った。涙が止まらず、ウィリアムに抱き締められながら有紗は涙を零す。

しばらく泣いた後、有紗の耳に音楽が聞こえてきた。どうやらダンスが始まったらしい。その時、有紗は誘ってくれた男子生徒のことを思い出した。

「あっ、どうしよう……」

きっと彼は今頃、有紗を探し続けているに違いない。焦りから涙が引っ込んでしまう。

「有紗、どうしたの?」

首を傾げるウィリアムに、有紗はダンスを誘ってくれた男子生徒のことを話した。刹那、「他の男の話はやめて」とさらに強く抱き締められる。

「今度こそ、僕と踊ってくれませんか?」

耳元で囁かれ、有紗の体がびくりと跳ねる。顔を赤く染めながら、有紗は「はい」と返事をした。





happy end♡

読んでいただき、ありがとうございます!