犬猿☆ラブコンフリクト


学校まで行く途中も、二海はテンション高めに絡んできた。




今日、いいことでもあったのか?




そんな事を考えながら教室の中へと入っていく。




「おっ、辻本。よーやく復帰か?お前でも具合悪くなんだな〜」




「これでもまだ全回復してないんだから、やさしくしてよね」




クラスメイトからの発言に軽く返答をする。



そのまま机まで行き、荷物を置いて座席へと座る。



すると、目の前に由紀が心配そうに駆け寄ってきた。




「茉弘!大丈夫!?」



「大丈夫大丈夫。この前に比べたらマシだから、心配しないで」



心配そうな由紀に笑顔を見せながら答える。



そりゃ、しんどいって言ってた子が体育の最中にぶっ倒れたら心配するか。



「朝から元気モリモリって感じだったから心配しなくていいぞ、三島」



後ろから歩いてきた二海が私の頭に肘をおいて由紀に声をかける。



「ちょっ!邪魔なんだけど!」




「ほぉら、この通り」




二海の腕をどかすため、立ち上がって腕を振り上げる。



けど、二海は面白がりながら私の頭に肘をのせようとしてきた。




なに、今日ほんとにテンション変だな、コイツ。



「・・・・・・二海くん、今日テンション高いね」



「あ?そうか?普通だろ」



由紀も同じようなことを思ったらしく、二海に聞くけど本人には自覚がないらしい。



明らかにテンション高いだろ・・・。



「だって、昨日までとは全然違うよ?なにかいいことでもあった?」



「・・・そんな事ねーだろ、別になんでもねーよ」



そう言って、二海はフイッと視線を逸らして席へとつく。



二海の行動に首を傾げながらも、由紀のことを見る。



由紀は、席に腰掛けた二海のことを見ていた。



「やっぱり、今日テンションおかしいよね、二海のやつ」



「・・・うん、なんでだろうね。本人も自覚ないみたいだけど、昨日と一昨日はテンション低かったし」



昨日と一昨日はテンション低かった・・・?



2日とも私が休んでた時だ。



もしかして・・・私が休んでたからテンション低かった・・・とか?



いや、まさかね。