原田くんの赤信号

 いっぱい抱きしめた後。また、原田くんもわたしをたくさん抱きしめてくれた後。わたしたちは額と額をくっつけ合って、お喋りをした。

「原田くん、好きだよ」
「俺も、瑠美が好き」
「わたしね、福井くんにチョコを渡す前から、原田くんのことが好きだったと思う」
「え、まじで?でもそんなん、俺なんかもっと前から瑠美のこと、ずっと好きだし」
「悔しいな、原田くんの『好き』を覚えてないの。原田くんがわたしに告白してくれてたなんて、夢みたいなのに」
「そんなん、これからいくらでも言うよ」

 ふと額を離した原田くんの瞳は、優しくわたしを見つめていた。

「これから何度だって言う。忘れたくても忘れられないくらい、俺は瑠美が好きだって言う」
「原田くん……」
「俺は、瑠美が好きです」

 そう言って、ゆっくり唇に重なった原田くんの唇はすごく温かくて、わたしたちが出逢った頃の春みたいだった。

 大好きな人とするファーストキス。原田くんとするキス。一生忘れない。