原田くんの赤信号

「え……う、嘘……」

 信じ難い事実に、わたしは思わず口元に手をあてがった。
 まろやかに微笑み、原田くんは言う。

「嘘なんかじゃない、本当だよ。瑠美を助けようとしているうちに、俺、瑠美のことどんどん好きになっていった。最初は友だちを救いたいって思いだけだったけど、次第に好きな人とずっと一緒にいたいって……瑠美のいない世界なんて考えられないってそう思いながら、行動してたよ」

 キラキラと、光って見える原田くん。
 好きな人が自分への想いを語ってくれている姿は、これほどまでに、輝かしいものなのか。

「だけどさ、瑠美はいっつも福井のとこ行っちゃうんだよ。俺と繋いだ手も全部離して、俺のことなんか素っ気なくフって、福井の元へ行くんだ。だからもう今回は、諦めてたのに……」

 原田くんは下唇をググッと噛んで、掠れた声で言う。

「瑠美が俺のこと……好きになってくれたの?まじで超嬉しいんだけど」

 その瞬間、自分で自分の制御をきかせられなくなったわたしは、原田くんの胸へと飛び込んだ。

「原田くんっ」

 愛しくて愛しくて愛しくて。どうしようもないくらいに胸がいっぱいで、涙も溢れて。
 わたしも嬉しい、と言う前に、体が動いていた。

「瑠美っ」

 もう原田くんに悲しい思いをさせたくない。もう二度と、原田くんの前から消えたくない。

 わたしは大好きな原田くんと、一生一緒にいたいんだ。