原田くんは『変な人』だ。

 そう言いきってしまうのは気が引けるから、言い方を変える。

 原田くんは『変な人』なのかもしれない。

 クラスのみんなは、そう感じてはいないらしいけれど、わたしは原田くんが変だということを知っている。
 
 なぜならば、今日もまたどこか、原田くんは変だから。