ブサイク?
 とてもブサイク!?

 いや、自分が美人だとは思っていないが、人様に不快感を与えない程度の容姿ではあると自負していたのに、ブサイクなの!?

「乗っ取られる云々以前に、ライトがブサイクな猫を見てどんな反応をするか気がかりだ。嫌われてしまうかもしれないだろう?猫がパートナーを容姿で判断するか否かはわからないけど…」

 ハインツ先生がさらに説明してくれているけれど「ブサイク」と言われたのがショックで内容が入ってこない。
 とにかく、わたしが過去に猫に変身したことがあるということと、いま変身してもシャドウの役には立たないということはわかった。

 ショックを受けるわたしとは裏腹に、わたしの中でシャドウは笑い転げている様子だ。

「わたしってブサイクだったんですね…」
「いや待て。きみがブサイクなわけないだろう。きみが変身する猫がブサイクなだけであって、きみはとても可愛らしいから安心しろ」

 ブサイクを連発しないでください。
 取ってつけたように「可愛らしい」と言われても慰めにすらなってないわ!

 シャドウは尚も笑い転げていた。