辛い過去を必死に語ってくれた。




「そーなんだね。話してくれてありがとう!」




「ううん、私が話したい!聞いて欲しい!って思ったから。聞いてくれてありがとう!」




私なんて、真子の過去に比べたら大したことないな。




「あ!今日倉庫に行くの!!沙良のこと新しい友達!!って紹介したいから、行かない!?みんないい人たちばかりだから。」




「いやいや、私なんて邪魔でしかないよ」




「そんなことない!」




正直、暴走族に興味のない私は行きたいって思うことはない。




だけど、新しい友達ができたのも1個の成長だし、大事にしていきたい。




「行く!」




「やった!!車用意してもらうね!」




携帯から誰かに電話をかける真子。




私には引っかかる点が1個だけあった。




だけど、そんな偶然ないよね。
悠希なんて珍しい名前じゃないし。




「いいって!今日は総長の悠希君はいないから、そんなに怖がらなくていいよ!」




すごく嬉しかったのか腕を引っ張る力が強い気がする。




「ただいまぁー!」




「おかえりなさい」




運転手と見られる男性が車のドアを開けてくれる。




「ありがとうございます」




倉庫と言われる場所まではそんなに遠くなかった。